技術情報

  1. 加圧式処理は正面処理に比べて耐久性に優れています。

     防腐・防蛾処理には、木材の表面に薬剤を塗布したり木材を短時間薬剤に漬ける表面処理と、 注薬缶の中には木材を納め、真空ー加圧ー真空というプロセスを通じて薬剤を木材の内部まで 浸み込ませる加圧式処理法があります。
    加圧式で処理した木材は、インサイジング加工により薬剤が深く浸透しているため、 たとえば木材が干割を起こした場合でも、シロアリや腐朽に対して無防備な状態になりません。
    したがって、表面処理に比べてその耐久性には格段の差があり、さらに無処理材に比べると、 なんと3倍以上が耐久性があります。

     表面処理木材断面       加圧式処理木材断面

  2. 「防腐・防蟻」は、建築標準法で定められています。

     建築基準法では、外壁部分等の防腐措置等として施行令第49条2項で 次のように規定しています。
    「構造耐久力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1m以内の 部分には有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じてシロアリその外の虫による 害を防ぐための措置を講じなければならない。」
    大切な住宅を害敵から守るため、防腐・防蟻処理木材を、ぜひ使用してください。

      

  3. 適切な防腐・防蟻処理で決まります。木材住宅の寿命

     近年ますます見直されているのが耐久性・耐震性に優れた木材住宅です。木材住宅は おおよそ30年間もの耐久性があるとされています。 住宅の場合、腐朽菌やシロアリなどの害で短命となる可能性があります。
    阪神淡路大震災の時には、雨といのずれ、モルタルの亀裂などにより生じたモルタル下地の柱、 土台の腐朽やシロアリ被害が、住宅の壊滅の一因でもあることが明らかにされました。
    いつまでも住宅を長持ちさせるための保守管理と、手入れの難しい箇所には防腐・防蟻処理を 施した耐久性の高い木材を使用することがぜひとも必要となります。